7:3

2001年9月30日
先ほどハムスターに林檎の芯をあげようとケージを訪ったところ。
木箱の家から出てきたナマモノの背中に寝癖が。
なんかこー、脊椎からちょーっと右脇腹にずれたあたり、真っ直ぐ一直線に毛が左右に分かれて寝ている。ていうか七三分け。
地肌見えてますよ師匠……。
取り出して、指で毛をなでつけてみたが直らず。
ほわほわのぷにぷに具合がらぶりーのウリなのに、その愉快な毛は駄目だろう君。
……明日も直ってなかったらどうしよう……シャンプーしてブローしてセットか?そうしないと駄目か??
そして芯をハムにくれてやった残り(つまり本体)で現在焼き林檎制作中。せっかく紅玉買ったんだもんねぃ。早く焼けないかな〜。

昨日のはね。

2001年9月27日
メールサーバ障害だってさ。
本日夕方復旧したらしい。原因調査中だって。
取り敢えず普通にメールチェックできるようになってよかった。やれやれ。

そして今日からHPのお掃除をはじめようかなと。
取り敢えず日記へはリンクはっておこう……

昨日の日記を見た人間3人から、
「パスワード忘れちゃ駄目でしょう!」
と怒られる。
そうだよね、うん……

そして今日、ジオからメールきてるかなー、とOEを立ち上げてみたところ、パスワード保存の設定になっているのに、
「次のサーバーのユーザー名とパスワードを入力してください」
ってどーゆことですか一体。
でもちゃんとユーザ名とパスは保存されている(筈)。少なくともユーザ名は正しく保存されている。そして、藤生はここのところメールアカウントをいじった憶えはない。
「どーゆーことでぃすかー???!!!」
とやたらポップアップしてくるウィンドウのOKを連打。
何それ。
Nimda対策にIEのサービスパック入れたせいか??
ってそれは3日前の話だよ自分。
落ち着いて、まず回線の接続を確認。
……Qのお花が緑である。繋がってる。ブラウジングはちゃんと出来る。
じゃあなんなんだよう。あうあう(ばしばしばし<ポップアップ連打)
挙げ句の果てが
「サーバーに接続できませんでした」
……だからなんで。
エラーの詳細を見れば、「メールサーバーにログオンできませんでした。パスワードが拒否されました」
だから何で昨日まで使えていたパスワードが拒否されるのか教えてくれえにばでぃ。
しょーがないなぁ、と取り敢えずポスペのメールチェックを先にしようと思ったら、
「ユーザー名またはパスワードが違います」
……ぶるぅたすおまへもか。
ねえなんか悪いことしたですか私。
藤生半泣きになるが、ポスペはジオのアドレスを使っているため、もしかしたらジオが設定をいじってくれて、そのせいでパスが変わったかもしれない!と希望的観測に縋ることにする。
でもね。
どっちにしろプロバのメールがチェックできねばそれもわからんのじゃああ。
藤生、諦め悪く「送受信」のボタンを押してはポップアップウィンドウをOKばしばし。
そしたら――フリーセルやりながら惰性で連打していたら、ぴろりんと。
なんか今メールチェックしやがりましたよこの人。
さっきまでパスワードが拒否されましたとか意味不明なことゆってたくせに。
そして来てますよ新着メール。
ああジオ対応してくれたんだねありがとう。やはりパスが変わったんだね。
今度はRんのさんが仰ったようにアナログにメモっておきましたともええ。
そしてプロバのメールは。
ジオにテスト送信してみようとしたら、再び繋がらなくなってくださいました。
あのさー。ケーブル工事するからネットが繋がらなくなったりテレビ見れなくなったりするって話は聞いてるけどさー。
メールサーバにだけ繋がらないってどーゆーことさ。
それともこれが噂のNimdaとかCODE REDの害ってやつかい。いやよーしらんが。
結局それに2時間も費やしちゃったぞ。
ていうかこれから毎日こうだったらすげぇ困るんだけど。

あら大変。

2001年9月25日
geocitiesにアップしてあるファイルが、リンク切れたり同じ画像をダブってアップしてたりと、かなり煩雑になってきたので、この辺でいい加減整理しようと思ったり。
てなわけでいっぺんサーバのデータ全部消してちゃんとアップしなおしましょーとか思ったのだが。
おや、藤生さん、ジオのパスワード忘れてますよ。
いや日常的なアップはWs_ftpがパス憶えていてくれてるからいいのだが。
ジオで用意してるツールとか使ってみるべぇかと思ったら(まだ使うかは不明だが)、市民サービスからログインせねばならない。
さてここで問題が生じる。
ジオには「パスワード確認ツール」なるものがある。市民IDを入れると登録してあるメールにパスを送ってくれるのだ。
しかし藤生、登録の時と今使っているプロバイダーが違う。故にメールアドレスも変わっている。
つまりいくらIDを入れて送信ボタンを押しても、パスワードは時空の狭間に送られるのみで藤生の手元にはやってこない。
「プロフィールエディタ」といって、登録内容を変更するツールもあるのだが、これはログインが必要なのでパスワードがないとできない。
駄目じゃん藤生。
結局、ヘルプから「すんません上記の理由のためパスを送ってくれませんかのう」とお願いした。
お返事まってるぜじおしてぃーず……

その購買層は。

2001年9月21日
部内LANで使ってるグループウェアに、「ビジネス情報」という項目がある。
新聞とか検索サイトとか文房具注文やホテル・チケットの予約サイト等々、お仕事にちょっと役立つサイトのリンクが連ねられているのだが。
その中にオンラインブック販売のサイトがある。藤生さん、暇つぶしにそれを見ていたわけである。
「オフィスに本をお届けするからわざわざ重い思いをして本を買いにいかなくてもいい」
とあるが、藤生さんちと職場の距離を考えるとオフィスに本をお届けされてもあまりハッピーではない感じである。
さてそんなサイトではどのよーな本が売れているのか。ランキングのコーナーがあったので覗いてみる。

1位:あずまんが大王3

……それを職場に持ってこられるのはある意味致命的な気がするのだがどうだろう。

2位と3位はFF10の攻略本。アルティマニアとゆーやつである。
4位は宮部みゆきの「R.P.G.」はっきり言ってベスト5の中で職場に持ってこられて恥ずかしくないのこれくらいだぞ。
じゃあ5位は何かとゆーと。
「最後のドアを閉めろ!」
はい藤生、さっぱりこのタイトル知りませんでした。著者は「山田ユギ」とゆー人。やっぱ知らない。ご存じの方いらさるでしょーか。藤生、メジャーどころの本と作家はそこそこチェックしてると思っていたのだが……
でもね、よく見てわかった。あんま普通知らんと思う。特に男性。特にカタギ。
どうして「さっぱりしらん」とゆーた舌の根も乾かないうちにそーゆーことゆえるかって?
出版元がね。
「BExBOY COMICS」
わからない良い子は検索をかけてみるのもよいでしょう。後悔してもしらんが。
これを職場に持ってこられるのもやはり致命的だと思うんだがどうだろう。
というか。
このラインナップを誇るオンラインブックストアをビジネスで活用することに一抹の不安を感じるのは藤生だけであろうか。
多分ビジネス専門じゃなくて、パーソナルにも応対してるサイトなのであろうが……

そんな藤生、本日地元本屋で「散歩の達人10月号」を購入。だって特集が「船橋・津田沼」なんだもん。地元の近所なんだもん。
ああ、船橋ヘルスセンターなんて単語久しぶりに目にしたぞ。
単に両親が旅行に行ってて色々家に帰ってもばたばたしていたため。
って外食してたため、帰ってくるのがそもそも11時過ぎだったのがいかんのだが。
しかし昨夜は通勤電車でずっと読んでいたのが「文藝百物語」、しかも地元につく直前に読了しちゃったりして。
そして家に帰ったらー。何故つけた憶えのない和室の電気がついてるのー。
……単に消し忘れただけなのであろーが、藤生ちょっぴりどっきどき。
っかしいなあ。和室使った憶えないんだが……

そして本日藤生さん。
会社に行ったら社員証とロッカーのキーを大忘れ。
なんか全てがどうでもよくなって帰宅。
ダディとマミィをお迎えしちゃったさ。
風邪を堪えて出社していたのにそんな理由で休んでいいのか自分。
でも上司には「具合が悪いので休みます」と電話したが。
頭が痛いのでもう寝る。
今週仕事辛そう……

敬老の日

2001年9月15日
なんだよね今日は。

来週、兄が車を出せないので、一足早くお墓参り。お彼岸これなくてすまんねじーさん。
台風で大変なことになってる墓を掃除して水を流して花を飾って線香備えて。
足下の土が微妙に沈む恐怖の土葬旧墓地地帯に彼岸花が咲いていた。竹藪を背に苔生した仏像や墓石に見え隠れする緋色の花は妙にノスタルジックをかき立てるが、靴は沈むわ閻魔蟋蟀(漢字で書くとごうぢゃす)は飛ぶわはいずるわ蚊は刺すわノスタルジック感じてる場合じゃないですよ藤生さん。
そして親類宅巡りをし、栗拾いに連れ出されイガで指先を突き刺しバッタとトンボを捕まえる。
――流石PHSの電波が届かない土地。

で、敬老の日なので入院している祖母のところへ。入院といっても老人病棟なので、老人ホームと同じようなものだ。
祖母が壊れて1年半だろうか。私と兄を見ても孫ということはわかるが名前は思い出せない。
兄は「Yさんでしょ」
――兄の名前はKで始まる。
私の名前はどうやらまぢで思い出せないらしい。まあ、入院前から叔母と混同されていたので無理もないが。
「ああ、スナックさん?」
祖母の手には「えんどうまめスナック」が。
そう来ましたかグランマ。
笑うしかないよねぃ。
「また来るね」
と行って手を振って病院を出たけど、その「また」はいつのことか約束もできない孫だし。
飲むと寿命が延びるってゆーから、龍泉洞の水ペットボトルお土産に持ってったんだけど、どこまでわかって飲んでいたかは謎である。
そして病院を出たら大雨。
墓掃除したのに。
私たちの掃除は気にくわなかったということですかグランパ……
今日は会社帰りに文庫本を3冊買う。
そう思ってちゃんと昼休みにお金もおろした。
スターバックスで珈琲飲んで一休みして向かったは丸善。
今日発売の京極夏彦著「鉄鼠の檻」講談社文庫、宮部みゆき「天狗風」講談社文庫、それからRんのさんおすすめの「文藝百物語」角川ホラー文庫。
あのう。新刊コーナーから三冊取り上げて抱えてみると、異様に重いんですが。
レジで受け取った紺のビニール袋が手のひらに食い込む。
藤生が買ったのは本当に文庫本3冊だろうか。
騙されてないか私。
トートに突っ込んだら今度はトートが肩に食い込むよ。
真剣に騙されてないか私。
だって普通文庫本3冊の重さって約1kgとかいかないと思うんだ(家帰って体重計に乗せてみた)

好奇心は身を滅ぼす

2001年9月13日
仕事に疲れてつい、ネットなんか見たりして。
やはり米同時多発テロ関係なんか見たりして。
株もじわっと少し上がったしさ。
そして正気ですかと聞きたくなるよーな怒濤のカキコ量のヤフー掲示板なんて見たりして。
その前にやってたexcelの表作成が細かい仕事で、夕方で微妙に眠くて、藤生、かなりそれをぼーっと見てたりして。何となく、「なんか議論してるなー」と思いつつ、レスのリンクをたどってたりして。
その中に、
「何」とだけ書込があって、JPEG画像に直リンクが貼ってあるだけのものがあった。
……押しちゃったんだよね。
頭の左半分が潰れた、女性の写真が。
これは見てはいけないものですっっ、と思い窓を閉じようとしたら、隣のK君が
「何ですかそれ?よく見せてくださいよ!!」
「い、いや見ない方が……」
「うわすごっっ、ウィンドウ最大化しましょう!!」
すな。
結局されたが。
ぼーっと読み過ごしていたログをよく見たら、死体に対して気持ち悪いというのは云々な内容であった。わかってれば警戒して押さなかっただろうに自分も。

教訓:リンクは考えてから押そう。

たいへんなこと。

2001年9月11日
10時過ぎテレビを消してネットをしていたら、「派手な事件が」とのQを頂く。
NHKをつけたら、アメリカでビルに飛行機がささっていた。
まじっすかこれ。
どう見てもダイハードでしょ。
リアリティーを感じられないのは平和ボケしてるせいであろう。
「テロ?」
「テロでしょう」
……だよなぁ。
亡くなった人たちのご冥福をせめて祈る。
ニュースで繰り返されるあのビルの「絵」はかえって事件から現実味を奪っていく気がするのは私が対岸の火事な日本国民だからかねぃ。
ふとTHE BOOMの「Electronic Prade」が頭に浮かんだりして。

ちまちまと

2001年9月10日
旅行の日記を書き込み中。
あと花巻と遠野の事を書かねば……
今これを打ちながら食しているのが、遠野土産の紅玉のムース。
その名も
「サムトのばばろあ」
遠野物語を読んだことのある御仁なら「ちょっと待て」と思われるであろうこの商品名。
柳田国男の「遠野物語」に「サムトの婆」という話がある。ぶっちゃけて言えば寒戸とゆーとこで神隠しにあったお嬢ちゃんが30年後の風の強い日にばーさんになって帰ってきて顔だけ見せて又消える。それ以来遠野では風の強い日には「サムトの婆が帰ってきそうな日だ」と言うとゆー話である。
そんな不思議譚がばばろあ。しかもベタなシャレ。
これが「要冷蔵」でなければ居間の一味のお土産に迷わず買っていたところである。
ちなみに味は美味。林檎がごろごろ入ってるのだ。
でも「サムトのばばろあ」。
藤生の脳裏に、ぼろぼろの着物をまとい、振り乱した白髪を風になぶらせて山を下りてくる怖げなばさまが思い浮かぶ。
でもばばろあ。
というかこの商品の通販のページに、

「もしかしたら、サムトの婆は三十年あまり新たなデザートを求めて旅をしていたのかも知れません。そして三十年ぶりに再会した親類には、この「サムトのばばろあ」を御土産として持ち帰っていたのかも…」

もうちょいふるさと大事にしろ、遠野ふるさと公社……

昔あったずもな。

2001年9月7日
というのが遠野の昔語りの発句だそうな。
というわけで岩手3日目は遠野である。遠野とゆーたら柳田国男の「遠野物語」の遠野。何せ田舎なので観光スポットが点在。しょーがないので前の晩からガイドブックを見つつ、簡単なコース取りを考えていたのだが。
Hろが言った。
「ねぇ、この何か奥のほうにある……“山崎のコンセイサマ”って何?」
「……私もそれ気になってたんだよね……この地図じゃちょっと道わかんないけど、多分現地行ったら標識とかあるだろうし行ってみる?」
藤生、「遠野物語」読んでたのに……後で調べたらちゃんと載ってたのに……この時はすっかり忘れていたのだねぃ。
そして、当日、取り敢えず一番宿泊地から遠くにある“山崎のコンセイサマ”へ。
いっぺん道を間違えるが、やがて看板を発見し、無事現場へ到着。
……藤生はその看板を見たとき、気づくべきだったのである。ヤツの正体を。
「山崎金勢様」
はいカンのよい方はおわかりになったでしょうか。
藤生はまだわかりませんでした。
車を止め、坂を少し上ったところにその社はあった。観光用の立て札に、
「このコンセイサマは1.5mもある大きなもので……」
とか書いてある。藤生、社の隣にある丸っこい大きな石がそれだと思い、この時点でまだわからず。
しかし、社を見て、否、社に設置してある賽銭箱を見た途端、全てを悟る。
そうでしたか。
そういうことですか。
ごめんなさい。
謝る意外に何ができよう。
ヤツが何者であったかは記さないでおく。いや一応この日記にもなけなしの品位というものが。いや別にヤツが下品とは思っていないが。あれは文化ってやつだし。ヤツはカミサマだし。
でもだがしかし。私が日記にこうして書いてしまった時点でただのネタになってしまう気がするし。いや自らネタ日記と認めてしまうのもどうかと思うが。
とりあえず。
ごめんなさい。
言っちゃあなんだが伝承園のオシラサマ1000体よりインパクトあったぞ賽銭箱。
さて次は河童淵&常賢寺。河童淵にはちゃんと胡瓜(ナマモノ)がお供えしてあった。河童いなかったけど。しかし小川の流れが綺麗だね。流石田舎。常堅寺は頭にお皿があるとゆー河童狛犬が最初みつからず、無駄にうろうろしてしまった。こちらの地方の風習なのかしらんが、お寺の中、欄間のあたりに檀家(と思われる)人々の遺影がずらーっと並んでいる。珍しくてついじっくり見てしまった。軍人さんが多い。だいたいは写真だが、絵かな?という遺影もある。こういう人達がかつてここにいて生きていたんだなぁという、当たり前だがなんだか不思議な気分に。そして帰り道ようやっと河童狛犬発見。ていうかこやつらの座しているお堂の中身、お地蔵さんと人形と散らばる履き物のコントラストが怖いんですが。
道路を渡ってオシラサマを見に伝承園へ。こっちの地方の伝統的な家である曲がり家が再現されている。しかしその伝統建築にはトラップが仕掛けられており、チェックポイントの前に人が立つと勝手に説明が天井あたりから振ってくるハイテク仕掛けなのだ。あら吃驚。てか、岩手、この手のトラップ多い。赤外線センサーだろーと思うのだが。
竈に本物の火が入っていたのがちょっと嬉しかったり。冬だったらずっと当たっていただろう……。
お昼時になり駅前方面にれっつごう。だが、宿の朝ご飯がかなりしっかり出たのであまりお腹が減っていない。
まん十やという饅頭屋(まんまやん)で揚げ饅頭を2つとお茶を頂いてランチ。あんこがさほど得意ではない藤生が2つもこなせる饅頭というのは稀である。美味。
腹ごしらえしたところでトラップ満載遠野市立博物館へ。めくるめくオシラサマストーリーを堪能させられる。しかし幾ら人形劇でめるへんちっくに仕立てても異種婚姻譚をデバガメするオヤジをめるへんにするのは無理だったようである。
それから遠野むかしばなし村にて再びトラップにかかり、ついでにおばーちゃんの昔話を聞く。
……すみませんおばーちゃん、それは日本語ですか。
祖国の中の異国に触れたあとは、花巻方面に帰りつつ五百羅漢へ。藤生は読んでないのだが、Hろによると内田康夫の「遠野殺人事件」ではこの五百羅漢へ続く道でOLの死体が発見されるのだそうな。
山道である。息が切れる。途中愛宕神社に寄り道し、岩場の斜面に出た。
「五百羅漢」との立て札があるが、上を見上げてもひたすらに岩場。これを超えるとお堂とかあるのだろうかと、結構険しい斜面を登る。道無き道を岩に手をかけ、足を踏ん張って……
そして藤生はとうとう気がついてしまいました。
手をかけた岩の、ちょうど目のあたりの高さにある仏様らしき線刻に。
まさかこれが。
よっくあたりを見回してみれば、確かに人為的に岩をって絵を描きましたとゆー線がちらほらと。
そう、これが五百羅漢。遠野のトラップ再び。
というかちゃんとガイドブック読まなかった私たち二人がいかんのだが。

宿に戻り、花巻まつりを見たいと藤生が駄々こねたのでHろに車をだしてもらう。
ごめんなさい。
地方の祭りをなめてました。
次は現場の近くに宿とります。
しかし源義経出陣(with弁慶・上に出撃命令調頼朝のおまけつき)の山車の背面がいきなりかぐや姫というセンスが藤生やHろにはわかりません。
おしえてえらいひと。

あめにもまけず

2001年9月6日
岩手二日目。盛岡のホテルはモーニングサービスでパンと珈琲とジュースが無料。しかもパンが胡桃入りで意外にうまいですよありがとうホテル。
さて今回頑張って早起きしたので時間に余裕あり。というわけで午前中は小岩井農場へ。岩手きたらやはりここでしょう。
牛を愛で羊と戯れ牛乳を飲んで羊と牧羊犬のショーを見る。
スタッフのお兄さん、羊っつーナマモノをあっちこっちひねくり回して説明するために、前脚を掴んで引き回しまくり。強引に縫いぐるみ座りさせられた羊は格好は非常に愛らしいが怒ってないのかそいつは。羊のキンちゃんは巨大で薄汚いが意外に大人しくスタッフにされるがままだが、
「はいじゃーキンちゃんの歯を見てみましょー!はい、キンちゃん、にーって笑ってー」
羊の上唇と下唇を掴み、うにっと開いて見せるおにいさん。
「はいキンちゃん笑いましたー。でも目が笑ってないですねー」
……怒ってるんやんキンちゃん……。
そんなステキーなショーを見てアイス喰って、さて花巻へ。
花巻と言えば宮沢賢治。
だがまず何より腹ごしらえ。
宮沢賢治記念館隣の「山猫軒」にて昼食。ちゃんと入り口に
“どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません”
“ことに肥ったお方や若いお方は、大歓迎いたします”
という「注文の多い料理店」の看板がついてる。
昨日の食べ過ぎで疲れた胃に雑炊が優しい。美味。
さて宮沢賢治記念館をうきうきで見学する藤生だが、内容を思い出せない話、多すぎ。そして知らない題名も多数。
……宮沢賢治はそこそこ読んでいたと思っていたのだが、まだまだだねぃ自分。
しかし字汚いよねこの人……ファンは禁句なのかもしれないが、原稿の殴り書きっぷりが……
ちなみにこの時、「猫の事務所」展を開催中。
藤生さん、やっぱりストーリード忘れ。
置いてあった花柄iMacで勉強しなおしてしまいましたさ。
官僚批判の話か……成る程……。偉い人っつーのはあの頃も今も根本的に変わらないんだねぃ。
その後は宮沢賢治童話村へ。こういう遊び場ってよいよなぁと思いつつ花巻りんごジュースを飲む。
なかなか美味なのだが……缶のデザインがどうもこう。
いや「鹿踊り」が伝統的祭りなのはよいんだが。決して美味そうに見えないよ花巻農協……
今夜の宿は花巻南温泉郷は松倉温泉へ。ていうかこの温泉、宿一つしかないんだけどね。
値段安い割に部屋食だしそこそこ広い部屋だし。部屋食だし。
そして死んだように眠る……

どらごんぶるう

2001年9月5日
新潟より来た友人Hろと盛岡にて無事合流し、コンビニにて腹ごしらえして一路龍泉洞へ。
運転のできない藤生は地図をみてナビ係である。酔い止め持っていないのに大丈夫か自分。だがその責任感からかどうかは不明だがさっぱり車酔いせず。Hろ、君の運転上手かったよ。
国道に乗れば一本なのだが、市街地を出るまでがどっきどき。そんな折り、カーブでふと目に飛び込んできた看板。
「君死にたまふことなかれ 盛岡市警」
……すみません、藤生の記憶では与謝野晶子は東北の人ではなかったような気がするのでぃすが。
おそらく「事故って死ぬなよ」的ことが言いたいのであろうが、何か違うだろう盛岡の警察……
そんなステキな看板を横目で見つつ街を抜け山道を行く。対向車が少ない。先行車も少ない。大丈夫なのか私達。でも国道の番号は合っている。合っているはずだ。
かくて無事岩泉は龍泉洞に到着。
藤生、鍾乳洞は初めてなのでこれまたわっくわく。
よもや此処でまで金縛りに遭うなどということはあるまい。
暗い。寒い。足場が悪い。首筋に容赦なく落ちてくる水滴、急な階段、頭上注意、ぷち冒険気分が味わえて非常に楽しい。
ただ途中にあった「洞窟のビーナス」だけはこの上なく納得いかなんだが。何がどうビーナスなんだかさっぱりわからず。
地底湖の水が嘘みたいに澄んでいる。最初の淵は水深38m。
「Hろ、君が20人縦に沈んでもまだ余る深さだよ……?」
説明しつつ、自分で「うわすげー」と思う。絶対そうは見えない。波立つ水面がライトを反射して洞窟内に光の波紋を描いてる。水の色は青というには碧く、碧というには慎ましげで。ラムネを想像したのはあの硝子瓶の色のせいか。
ていうか手すりにゴムボート。
ていうか浮き輪。
「これってやっぱり落ちる人の救助用?」
「落ちたら死ぬだろ。冷たいぞ水。心臓麻痺一発だろ」
はい藤生さんどうやら雰囲気に浸れないタイプのよーです。長続きしないよ。どこかでオチを求めてるよ。
そしてパンフの写真、水、青すぎ。それはドラゴンブルーというよりドラゴンズブルー。
さらに洞窟内の説明に
「(この洞窟は)大聖堂やロマネスク建築やミケランジェロの彫刻より美しい」
と書き切っちゃうのもフカしすぎかと。その美しさの比較できる一直線上に並んでるものじゃなかろーに。
まあ、それはよいしょと脇においておいて、綺麗なとこでした。でも足腰弱い人には決して勧められない。
ちなみにここらの土産物屋で売ってる龍泉洞珈琲はあっさり味でなかなか美味。
洞窟をエンジョイしたら三陸海岸方面へ。途中の道の駅で昼食を取ろうとしたら、レストランが定休日で立ち食いめかぶそばにランクダウン。二人、夕食にてリベンジを誓う。
浄土ヶ浜でカモメと海を見る。ここの浜は白い砂利浜で、東京湾と違って水も綺麗。
新潟人のHろが「太平洋も捨てたもんじゃないじゃん」とおっしゃる。
そりゃ君の知っている太平洋は基本的に晴れた海とか有明とかだしな……。
盛岡に戻り、ホテルにチェックインし、とりあえず「じゃじゃ麺」を食べに行く。
400円で卵スープもいただけるリーズナブルで美味な食べ物。
てけてけ歩いてホテルに戻ったら。
寝る。
だって睡眠時間少ないんだもん。疲れてるんだもん。
そして。21時に起きる。
何故って?
晩飯ですよ旦那。
だってリベンジ誓ったんだもん。冷麺と焼肉を喰うのさ!
ガイドブックに載っているちょっとよさげな焼肉屋で、タンとカルビ、それから軟骨を頼んで冷麺とジュース。
1日4食。満足したさ。


寝台列車の恐怖

2001年9月4日
藤生さんおでかけ一夜目。
藤生さん初寝台列車の夜。
夜行列車に乗ったことは何度かあるがベッドになっている電車は日本では初めて。ちょっとわくわく。
上野発22:23の「はくつる」号の女性専用車両である。お向かいのベッドには青森に帰るというおばちゃん。しかしおばちゃんというのはどうして人の大学を聞きたがるものなのであろうのう……。
だがわくわくはやがて心臓ばっくんばっくんに変わる。
せまいよー枕が合わないよーなどと横になってもしばらくごろごろしていた藤生だが、やがて寝やすい体勢を発見しぐんない自分。
だが。
夜中3時頃、おもむろに目が覚めた。
まあ結構揺れたので、そのたびに微妙に目を覚ましてはいたのだが。
その時はいやにはっきり意識が覚醒して。そして、とーとつに思ったのである。
――外にだれかいる。
お向かいのベッドには青森おばちゃんが眠っている。だが、そういう気配ではなくて、カーテンの向こう側からこっちを伺っている人がいるという直感が。
最初に頭に浮かんだのは泥棒。寝ている隙に荷物をこっそりとか。
そー思ったので、リュックを手元に引き寄せようと思ったら――
体が動きませんよ自分。
これが世間で言う金縛りってやつかいブラザー。
愕然としてると、カーテンの外の気配が中に入ってきたような気が。
いやカーテンはこそりとも動いてないのだが。視界には毛布と自分の荷物しか映ってないのだが。でも何者かがいるようなプレッシャーが藤生の正面に。
目を見開いたまま恐怖に心臓をばくばくさせていたら、列車が停まった弾みに大きく揺れ、その瞬間体が動くようになった。
嫌な汗をかいたともああ。
でもこれは別に超常現象とかじゃなくて、慣れない寝台と閉鎖空間で眠ったせいで、疲れとか緊張で脳みそが色々錯覚してくれちゃっただけであろう。
そう人間は所詮脳の入れ物なのさ。きっと藤生の脳の中でωエンドサイコンシン(by「BRAIN VALLEY」)が放出されちゃってたのさ。

でもその時は本当に怖くってねぃ。30分くらい寝付けなかったさ。それでも結局寝付いて4:30に再び起きたが。
だからネタっていうなそこの君。
旅に出ます。


明日の晩からだけど。
でも明日多分日記書き込んでいるヒマないし。

ビル火事考

2001年9月2日
歌舞伎町ビル火災がどーやら世間の話題。防火対策がなってないとか。
でも、そんなのわかっていたことじゃんとかつて新宿で働いていた藤生は思う。
どこからどうみたって火事の時どうするよ?な建物の群。
そりゃあ普段あんまりそんなこと考えないけどさ。
でも藤生、かつて新宿の職場の近くにあった某専門性の書店(何の専門かは聞いてはいけない)に入った時は、
「ここで何か災害に遭ったら死ぬ。絶対死ぬ」
と思うまで酷いレイアウトだったし。
職場だって、消防署の査察の時だけ階段の在庫どかして休憩所につっこんで誤魔化して。査察の次の日にはもう在庫は階段に溢れてて。
窓か……そういえばあったっけそんなもの……ないから思い出せないよーな気もするなぁ。
それでもさー。そんなビルがポコポコ建ってるの見逃しておいてさー。それで火事になったらあら大変って騒ぎだすのもさー。
「違反が発見された」って素人目にも外見から違反ばればれやん。ならそれを放っておいた責任つーのもあんでないのと藤生は思ったり。

しかし某新宿の専門性の高い書店で藤生、しみじみ、
ここで火事になったら絶対死ぬが、絶対ここで死ぬわけにはいかん……死ぬなら身元がわからないまで完膚無きに……
と思いながらマンガを買っていましたとさ。

しかばね。

2001年9月1日
疲れてたのかなー。
昼、ちょっと休むつもりでソファに横になったらそのまま5時間。
夕日が差してて藤生さん吃驚さ。

「藤生(仮名)さん、『串』ってなに?」
は?串ゆーたら串では。
「だからインターネット用語で『串』って」
それはインターネット用語というより隠語では代理。
「プロキシのことではないでしょーか?」
「綴りは?」
「proxy?だと思いますが……それが何か」
「裏メニュー見るためにクイズやんなきゃいけないんだよ。今ヒマ?手伝ってくれる?」
折しも部長は出張ライン課長どもは外出、野放しの金曜夕方の出来事でありました。
それは「ささもと」なる串焼き屋さんのHPで、通常メニューの他に常連さん向きの裏メニューがあるのはよくある話だが、そこでは問題をどんどん解いてゆくとその裏メニューをお教えしましょうというページがあるのである。
最初は簡単なパソコンの問題や店に関する問題だったらしいのだが。
Lv4の一問目が文頭の質問。
その次「無料サーバで米鳥とは何か」
知らんて。
適当に藤生、
「無料サーバならトライポッドとか……」
ビンゴであった。何故?!と思ったが、
米→アメリカ・鳥→tri
そうか、成程……。
「UGとは何の略か」
アンダーグラウンドだろ?
てかなんで串焼き屋のHPでそんなUG用語のクイズ解かなならん……。
ちなみにLV4−8がわかんないよう。
誰か解った人教えてぷりぃず。

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