ぢょこうあいし

今朝、ねむいよーねむいよーと思いながら出社したところ、K君（隣）及びK君（新婚）に二人して「非常に申し訳ないのですがちょっとお願いが！」と頭を下げられる。
ぼーっとしていたので、「はいはい、今日は交通費の処理さえ終わればなんでもやるよー」と朦朧と返答。
今朝正気が残っていればそんなうっかり返事しなかったのに……
珈琲を飲んでパソコンを起動して、交通費を処理してさて頼まれたお仕事の内容を聞くと。
先日、うちの部が季刊で出している冊子の春号が届いたのだが。其の中に誤字発見。
とあるお偉いさんの名前が正しくは「○○×夫」とあるべきところが「○○×大」になってるとゆーのである。
「誤植？印刷所ミスったの？」
「いえ、原稿が」
「………………」
文責はK君（新婚）校正はK君（隣）。
そうか君たちのミスか。
「で、私は何をすれば。お詫びと訂正の文章でも挟み込むの？」
「いや、人名なんでそれはまずいかなーと思うので、ボールペンでちょちょいと」
大の字に一本線を書き加えてねと。幸い訂正個所はその一箇所、大体の人は読み飛ばしてくれるだろうと。
「わかりましたー。もう送っちゃった分は放置でいいんだよね？あと何部残ってるの？」
すでに2/3は発送済みだしたいしたことはあるまい……と思っていたのだが、K君（隣）が
「このあともう少ししたら残り1750部届きますから」
「………………せんななひゃくごじゅう？」
「すみませんすみません！！」
今残ってる分とあわせてざっと2000冊。
50冊セットになっているその梱包を解いて。38ページを開いて大を夫に細工して。
隔離された作業スペースで一人ちまちまと作業を続ける藤生の傍にT次長が冷やかしにきて、
「巧く直すねー。職人芸だね！」
ええ、伊達にイラスト描きやってませんから。小手先の細工は得意ですから。
「でもこの作業っていじめだよね。女工哀史って感じ？」
私はあゝ野麦峠ですか次長……そういえば大学1年の史学科の研修旅行で藤生の班のテーマは岡谷製糸工場だったなぁ……つまんねーテーマだったよなぁ。ねぃ、Kのせのおねいちゃん。
そんな女工藤生は今日まだ1000部も終わってないので明日も線引き職人。
やってると無の境地を体験できます。