ドナドナ

2001年5月16日
うちの部にはO君という去年入社の青年がいる。だが今彼は大阪支店にドナドナ中。
大阪支店の人事部にて就職希望者に「ほうらうちの会社に就職したらこんないいことがあって僕うはうは」という嘘八百、もとい撒き餌をばらまく為に夏まで身売りされているのである。
そんなO君から、クラッシャーK君に、今朝、電話があったという。
K君はO君と唯一無二の同じ部の同期であるので、これは別に話題にするほどのことでもない。
「何、O君こっちに戻ってくる日付でも決まったって?」
「いやそうじゃないんですけどー、外線で電話かかってきたんですよ」
「外出先から?」
「だったらまだよかったんですけど。Oがかけてきて、そして『今通勤電車に乗るところだ』と」
「それって……」
「出社時間過ぎてました」
「遅刻?」
「しかも、何故それを僕のところにかけてくるんだこいつ、と思ったら、『大阪支店の自分の部署の外線番号わかんないから、K、大阪に電話して、俺が遅刻するって伝えておいて』って」
「……」
「……」
「K君、それでかけたの?」
「ええ、後からよく考えたら、僕が電話帳調べてOの携帯にかけりゃよかったんですけど、取り敢えず急いで大阪に知らせないとと思って」
「で、向こう、なんて言ってた?」
「ありがとうございますってお礼言われましたが」
「……」
「……」
O君が出向しているのは支店とはいえ天下の人事部様である。
社員を持ち上げたり押し込めたり横流ししたりする部署である。
そこで遅刻。
しかも同期に頼んで電話連絡を入れさせるこの剛毅さ。
余計なお世話だがO君の今後の社員人生が不安な藤生であった。そこはもっとも遅刻してはいけない部署だよO君……

後で話を聞いたT次長が「俺が怒られる〜」と頭を抱えておいでであった。そんな愉快な関西青年O君は夏に東京に戻ってくる。彼も又よいネタを提供してくれることであろう……って、だからうちの日記のジャンルは「ネタ」じゃなくて「読書」だってば。

今日昼休みに一人で昼食をとった際に購入、読み始めたのがニール・スティーヴンスン著『スノウ・クラッシュ』。海外SF読むのは久しぶりかも。

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