愉しい職場。

日記を読んで感想なぞくださる方々から、藤生の職場は楽しそうだとよく言われる。
まあいい加減で妙な人々が多くていらっしゃるので、多少しんどかったりはするが辛いこともないので楽しいといえば楽しかろう。
そんな仕事場から今日もネタを一つ。

藤生は今日、忙しかった。
なんか知らないがデスクの上から書類が絶えることない。片づけても片づけても、「これ処理しといて」と載っけられる。
午後3時に至るころには、青息吐息なPCの反応の鈍さも呪わしく、藤生もいい加減疲れてきて「俺の背後に立つんじゃねえ！！」状態に入っていたのだが。
背後には立たないで、遙か遠くから藤生の名を叫ぶ上司が1名。
「ちょっと開いていじって欲しいファイルがあるんだけど！！」
席替え前まで藤生の隣席だったA次長であった。彼はワード・エクセルで少しややこしい作業になるとすぐ藤生を呼び作業をやらせる傾向がある。
……呼びつけるには藤生の背中はそんなに殺気を放っていたのだろうか。
まあよい。問題はそこではないのである。

「共有フォルダからセミナーのフォルダ、それの『講師』ってとこから『請求書だぴょーん2』ってファイル開いてくれる？！」

あんだそりゃ。

ていうか大声で呼ばわるなそんなファイル名。

仕方ないので開いて、指示通りにいじらせていただく。多分このファイル名はA次長がつけたものではないと思われるが、あんた、いじったんならファイル名「2」とかつけないでもうちょっとなんとかなる名前にしろよ頼むよ。
藤生は書類は頼まれたようにいじりおわり、混んでいるプリンタにデータを放り込んで、あとは排出されるのを待っていた。
その間にA次長は支店からの電話に出て、なにがあったのだか知らないがヒートアップ論争に突入。
そしてプリプリした状態のまま電話を切り、藤生の方を向いて怒りの残滓をまだ漂わせた口調で、
「藤生（仮名）さん！！請求書だぴょーん2、まだ？！」
いえそんな真剣な表情でだぴょーん2とか怒鳴られてもワタクシ。

愉しい職場です。はい。