あう。

新しいPCが来てるーと思って会社に行ったら。
デスクにでーんと乗るは妙に厚さのあるしんくぱっど。
これが最新PCだったら藤生デスクにちゃぶだい返しかけるよ本気で。
聞けば、IT化の稟議を回したときより人数が増えちゃった関係で、派遣社員までにうPCが回らなかったのごめんねとのこと。
まあそら新PCの数ももう決まっちゃってるんだし社員優先になるのは仕方がないわな。
しかーし。
PCの性能が前のこんぱきゅーより落ちてるってどういうことですか一体。
てかハードが3.2GBのWin95に無理矢理オフィス2000つっこんじゃったこの反応の重さはなかなかに泣かせてくれるんですが。
そしてメールチェックをすると2回に1回はお止まりになるし。
今日藤生は一体何回再起動をかけたことであろうか。
夕方、いい加減人生に疲労を感じてきた藤生は隣席のクラッシャーK君に声をかけた。
「………………このパソコンいじっていいよ……」
「それは一体どういう」
「だって重いんだもん」
「重いとなんなんですか」
「壊れたらもうちょいましなのこないかな、と」
「僕が触ったら必ず壊れるというわけではー！！」
「でも壊れたらもっとひどいの来そうだしなぁ」
「そうですねぇ……」
ところでプリンタも新しくなりましたよね〜と彼はふらふらと立ち上がってにゅうプリンタに近付く。
「君が触ると壊れるよK君」
「そんなことないですよー！でもこういう新しい機械って、見てるといろいろいじり倒したくなりません？」
「うーんどうだろう。まあ動かしたくはあるが」
「何が出来るのか、色々新しいことしてみたくなるんですよね〜〜あ、これなんだろう」
と手差しトレイを開け、さらにカバーを開けてトナー取り出し用レバーを引っ張るK君。
それは引くんじゃないんだよ押すんだよK君。
君が触ったものが壊れる理由が今わかった気がした藤生2X歳の春だったとも。