電気あんかの悲劇

2001年2月4日
夜。風呂から上がって一時間くらいたってて体冷えてて。さー寝るべ、と布団に入ったら。
つべたい。
なぜに。あんかちゃんとスイッチいれておいたのに。
電気をつけて確認したところ、コンセントはつながっている。スイッチは「入」になっている。温度強弱は「強」になっている。
なのにつべたい。

――ご臨終です。

チーン、とSEが藤生の頭の中でなった。
電気あんかは二度とその身にぬくもりを宿すことのない屍と化し、ただただベッドに横たわるばかり――。
いやあんかが立ったり座ったりしたらそっちの方がなんだが。
とにかく、もうあったかくなってくんないんですよ師匠!!だれのことだかわかんないですけど師匠!!
藤生、寒さのあまり混乱。
しかし正体不明の師匠に訴えてもあんかが生き返るわけでもなく。
丸まって眠ればそのうちすぐあったかくなるさ〜、とあきらめて布団に入る。
だがその考えは甘かった。
築20年以上たっている藤生の家はぼろい。床も軋めばすきま風も通る。
寒いよう。
毛布2枚に羽布団までかけているのに、全然ぬくもってこないこの哀しさよ。
「あにさんさむかろ」「おまえさむかろ」などとひとり『鳥取の布団』ごっこなどしてみたり。
……よけぇ寒くなるだけだよちくしょう……。
結局、パジャマの上にフリースを羽織り、半纏をひっ被って半べそで丸くなっているうちに眠りに落ちた。
翌日、風邪が悪化していたというのは言うまでもない――

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